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※本対談は2020年8月に行われました。
01
クラウド型ツールのおかげで、テレワークでも問題なく業務を行うことができます
宮田
まず、皆さんが普段どのような業務をされているか教えてください。
向井
私は今年の5月に第一子を出産し、現在育児休暇中です。
産休取得前に担当業務の引継ぎは完了していますが、子育てに余裕があるときにはテレワークで業務サポートを行うこともあります。
サポート業務に限っていますので、安心して子育てを行うことができています。
宮田
向井先生にはご自宅からリモートで業務を行っていただき、非常に助かっています。
向井
事件に関するやりとりはChatter(*1)を使えば自宅からできますし、事件の資料は全てBox(*2)に保存されているので、自宅からでも問題なく業務を行うことができます。
以前はクラウド型ではない別のシステムを使って事件処理を行っていましたが、当時のままだったら今の働き方はできていなかったと思います。
浅野
私は現在9時から夕方の5時まで、時間を区切って勤務させてもらっています。
残業は基本的にしていません。
2歳の娘がいますので、仕事が終わったら6時までに保育園に娘を迎えに行き、その後は夫と家事を分担しています。
5時までには終わらせるという意識でメリハリを付けて仕事をするようにしています。
入所して間もない頃は娘が体調を崩して他の先生に新規の相談を代わってもらうなど迷惑をかけたことがありましたが、複数の弁護士が所属していてお互いにサポートし合えるのがたくみのよいところだと思います。
案件は交通事故がメインで、最近は重傷や死亡の案件も増えてきました。
事務局N
私は3か月後に出産を控えているので、現在は週に2日勤務し、残りの3日はテレワークで勤務しています。
自宅が遠いので通勤に時間がかかりますし、今は新型コロナウイルスが流行しているので、テレワークを認めていただいたことで家族も安心してくれています。
業務は交通事故案件のほか、事務局の専門性を向上させるためのプロジェクト・チームの活動などにも関与しています。
宮田
事務局の専門性向上による業務の効率化は、事務所として必須の課題です。
案件処理だけでなく管理面でも大変貢献してくださっているので、テレワークでの対応をお願いしました。
事務局N
テレワークでも基本的には事務所にいるときと同じように仕事ができています。
私は自宅が遠いので通勤に時間がかかりますし、今は新型コロナウイルスが流行しているので、テレワークを認めていただいたことで家族も安心してくれています。
ただ、書類の発送などは事務所で勤務している方にお願いしているので、事務所で支えてもらっているからこそできる働き方だと思っています。
事務局K
私はもともとパートとしてたくみ法律事務所に入所しました。
今年の4月からは時短社員として勤務しています。
基本的な勤務時間は午前9時から午後3時半ですが、早退や遅刻の必要があるときは事前に申告すれば出退勤の時間をずらせることになっています。
小学校3年生と1年生の子どもがいますので、融通の利く勤務体系にしていただいて助かっています。
業務は交通事故、各弁護士や事務局の案件数の管理、プロジェクト・チームの活動など様々です。
*1 クラウド型の社内SNS。事件処理に関するやりとりは全てChatter上で行い、情報を一元化している。
*2 クラウド型のストレージサービス。事件に関する資料はデータ化してBoxに格納することでペーパーレスを実現。
02
限られた勤務時間内で事務所に貢献するために効率的な処理に努めています
宮田
皆さんは様々なキャリアを経てたくみ法律事務所に入所されましたが、今までのキャリアで悩んだことはありますか?
浅野
私は以前勤めていた事務所を夫の転勤と出産がきっかけで退職し、1年以上弁護士を休業していました。
出産を終え、仕事と子育てを両立させるために時短で働きたいという希望が強かったのですが、そのような希望をかなえてくれる事務所はなかなか見つからずに悩んでいました。
そんなときにたくみ法律事務所から、9時から17時という勤務時間を設定することも可能なので、子育てと両立しながら働いてほしいと言っていただきました。
今は仕事と子育てを両立することができ、満足しています。
宮田
浅野先生は出産のために弁護士を休んでいた時期が長いのですが、仕事ぶりを見ているとそれを全く感じませんね。
依頼者の信頼も厚く、アンケートではいつも感謝の言葉をいただいています。
事務局K
私は東京のメーカーで総務や企業法務系の仕事をしていましたが、夫の転勤がきっかけで退職し、しばらく子育てに専念した期間を経て、たくみ法律事務所に入所しました。
たくみではパートでも社員と同じようにやりがいのある仕事をやらせてもらえるので満足していましたが、社員にならないかというお話をいただき、時短社員として働くことにしました。
宮田
パートから社員になるときには悩みませんでしたか?
事務局K
私は入所当初から将来は社員になりたいと思っていたので、悩みはありませんでした。
ちょうど子どもが2人とも小学校に上がって時間に余裕ができたのも大きかったです。
ただ、限られた勤務時間の中で、求められる仕事ができるかの不安はありました。
事務局N
私は仕事と家庭をどのように両立させるか悩んだ時期がありました。
仕事にフルコミットしてスキルを高めたい気持ちもありましたが、家庭も大事にしたいと思い、今は仕事を効率的に処理して所定の勤務時間の中でできる限り貢献できるように頑張っています。
03
今後は女性が働きやすい制度設計に関わりたいと考えています
宮田
最後に、今後新しくチャレンジしたいことを聞かせてください。
事務局K
私は時短社員で勤務時間が限られているので、管理や調整の面で事務所に貢献したいと考えています。
今はやっていない企業法務の分野にもチャレンジしてみたいです。
向井
私は女性が働きやすいような制度設計にかかわりたいと考えています。
特に交通事故は、先を見通しやすく、自分でスケジュールを立てて進めることができるので、私のように子供がいる女性弁護士も担当しやすい分野だと思っています。
たとえば、解決までに時間がかかる重傷案件は弁護士2人体制で対応することで、担当弁護士の一人が産休や育休を取得することになったとしても、依頼者との信頼関係を壊さずに済むと思います。
事務局N
私も向井先生と同じで、出産・育児と仕事を両立しやすい環境や、産休後に復帰しやすい仕組みの整備に携われたらと思っています。
浅野
私は今まさに子育てと仕事の両立というチャレンジをしているところだと思っています。
もちろん、事務所や保育園、そして家族の支えがあってできていることだと思います。
もっと案件受けたいという気持ちもありますが、仕事のキャパシティは設定しておかないと依頼者にとっても自分にとってもよくないのではないかと思います。
それ以外では、皆さんと同じように女性が働きやすい制度設計に関わりたいと考えています。
宮田
テレワークや時短での勤務など多様な働き方を認めることができるのは、皆さんがそれぞれの立場で事務所に貢献していただいている結果です。
これからも依頼者のため、そして皆さん自身のために、大いにチャレンジをしていただければと思います。